まとめ
熱膨張 : 物体を熱すると膨張し、体積が大きくなる。
膨張率 : 1K(ケルビン)増加したときに膨張する体積(長さ)の比率
膨張後の体積増加量 = 膨張前の体積 * 温度変化量 * 膨張率
(ケルビン (K) : 0を絶対零度(分子が熱で動かず、完全に動きが止まる温度)としたときの温度
(℃は水が凍る温度を0とする温度)
0℃≒273K)
線膨張、体膨張 : 線膨張は物体の長さが増加すること (膨張率は線膨張率)
体膨張は物体の体積が増加すること (膨張率は体膨張率)
体膨張率は線膨張率の約3倍
気体の性質
シャルルの法則 : 気体の温度 (注 単位はケルビン)と体積は比例する。 (V/T(温度、ケルビン) = 一定)
(温度が2倍になると、体積も2倍になる)
ボイルの法則 : 気体の体積と圧力は反比例する( P(圧力) × V(体積) = 一定)
(気体の体積が2倍になると、圧力は1/2になる。)
本文
今日は物理変化の②ということで、各法則について説明します。
まず、物質は熱を与えると膨張し体積が大きくなります。
これを熱膨張といいます。
固体、液体、気体に関わらず大きくなりますが、固体~気体にかけて、増加量は大きくなります。
また、大きくなる度合いを膨張率といいます。
また、膨張といっても、
針金などの線状のものが熱膨張するとき
と、
四角い物体が膨張するとき
で名前が異なります。
熱膨張し、物体の長さが増加することを、線膨張といい
物体の体積が増加することを、体膨張とよびます。
それぞれの膨張率は名前のとおり線膨張率、体膨張率と呼びます。
体膨張率は線膨張率の約3倍になります。
理由については、横幅と奥行きと高さがすべて1センチのある四角い箱をまず思い浮かべましょう。
熱膨張して、横幅は1.01センチになったとすると、奥行きと高さも同様に1.01センチになります。
なので、線膨張により1辺は1.01センチになるのですが、体積になると、3辺分の影響をうけるので、
3倍になると覚えてください。(厳密には1.01^3-1^3ですが、膨張率が微小だと3倍に近似できます)
次に気体の性質の重要なものをまとめていきます。
まず、熱膨張で、物質は熱を受けると、体積が大きくなることを勉強しましたが、
気体の場合はきれいな比例関係になります。
つまり温度が2倍になれば、体積も2倍になります。
(ここでいう温度が2倍は、温度の単位をケルビンに直してください。(○℃の○に273を足す。)
10℃→20℃に温度が増加しても、体積は2倍になりません。
283K(10℃)→566K(293℃)で体積が2倍になります。)
これをシャルルの法則と言います。
また、同じ温度でピストンを使って、上から気体をぎゅっと押さえます。
このとき、体積を1/2にすると、中の気体の圧力は2倍になります。
これを、ボイルの法則と言います。
今日は以上です。
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