第3類 危険物性質 (全部)

第3類
第3類 第3章
まとめ
・溶ける?   の項目は
○ :よく溶ける
△:わずかに溶ける。
×: 溶けない。
出ない : 溶けるかどうかは調べきれてないが試験にでない
です。
・臭気について
 : このブログでは、・無臭 ・芳香 以外をすべて悪臭とします
(刺激臭、腐卵臭、エーテル臭、不快臭等)

 

本文

第3類まとめ

第3類は

自然発火性物質および禁水性物質です。

第3類の物質は非常に反応性が高く、空気中の酸素や水分と反応し発火します。

第3類の危険物は自然発火性物質、禁水性物質両方に該当します

ただし

自然発火性のみ示す : 黄りん

禁水性のみ示す   : リチウム

の2種類は、片方の物性にしか該当しません

 

消火方法は、空気や水分がNGなので、

乾燥砂や粉末消火剤で表面を多い、空気を遮断することで消火します。

①純金属系

純粋な金属の中には、反応性がとても高く、

空気や水分と激しく反応するものがあります。

また炎色反応についてよく問題が出ます。

炎色反応は↓で覚えましょう

リ(Li)アカー(赤)な(Na)き(黄)K村(紫)、

馬(Ba)力(緑(りょく))で勝(Ca)とう(燈(とう、オレンジ色))

また、性質は純金属の危険物5つはかなり似ており、

・すべて銀白色の金属

・水と反応し水素を発生する。

・消火方法は乾燥砂(注水はNG)

です。

 

 

用途としては

カリウム  :生物に必要な栄養素

ナトリウム : 塩の原料(塩化ナトリウム)

リチウム  : モバイルバッテリー

カルシウム : 骨の原料等

バリウム  : レントゲンを撮るときの造影剤

(影を作って、体内の画像をはっきり写す)

となります。

 

②黄りん

黄りんは、水と反応しませんが、空気中に取り出すと燃え始めます。

(自然発火性のみ。禁水性は示さない。)

昔川の中に沈んでいた黄りんを取り出したところ、いきなり燃え出したということで、

燃える石があるとして知られていました。

 

用途 マッチの原料(昔使われましたが、自然発火性と毒性により、今は使われません)

要点 ニラに似た悪臭です

   水と反応せず溶けません

(有機溶剤には溶けます(ベンゼンなど))

燃えると10酸化4リン(古い表記では5酸化2リン)が発生します

 

他性質 :濃硝酸と反応 → りん酸(H3PO4)

強アルカリ性溶液と反応 → リン化水素(PH3)が発生する。

ハロゲンとも反応する

保存 水中に保存(水と反応しないので可能)

消火 砂で消火する。

ハロゲン化物消火剤はNG

 

有機金属化合物 等

有機金属化合物はアルミニウムやリチウムなどの金属に

アルキル基(CH3やC2H5等炭化水素の官能基)が化合したものです。

不安定な結合をしているので、空気や水と反応しやすく、自然発火します

1,アルキルアルミ

用途;ポリエチレン等のプラスチックや合成ゴム等の

重合反応を助ける触媒に使われます。

形等;多くは無色の液体ですが、

アルキルアルミはアルミニウムにアルキル基が結合したものの総称で、細かく見ると様々な物質があります。

そのなかで一部固体のものがあります。

水にとけるか;禁水性物質なので反応します。

アルキル基が水から水素をもらって炭化水素が生成されます。

有機溶剤にとけるか?;アルコール(エタノール)やアミン(メチルアミン、アニリン(第4類危険物))等とは反応します。

ベンゼン等は反応しにくく、空気との接触を防げるようになるので、安定剤として使われます。

 

保存方法;空気と接触しないように不活性ガス(窒素)中に保存します。

消火方法;消火剤のほとんどが有効じゃありません。

水や二酸化炭素やハロゲン元素等と反応する性質なので、

これらの消火剤を使用すると、逆に火の勢いを強めます。

乾燥砂で火を消しますが、多量に燃えてる場合は、乾燥砂で周囲を囲み、燃え尽きるのを待ちます。

 

 

ノルマルブチルリチウム

用途;(ポリブタジエン)ゴム等の重合反応を開始させる薬剤

形等;黄褐色の液体

水に溶けるか;反応してブタンが発生します。

(リチウムに結合したブチル基が水の水素を奪ってブタンC4H10になる)

 

他性質;アルキルアルミと同じです。

 

 

ジエチル亜鉛

用途 1、オレフィン(ポリプロピレン等)の重合反応用の触媒

2、ロケットの点火剤

 

形等、無色の液体

水にとける?;溶けない、反応してエタン(C2H6)等を発生する。

有機溶剤にとけるか?;アルコールに溶けず、反応する。

ジエチルエーテルやベンゼンに溶ける

他性質 ;自然発火性+引火性を示す

保存方法;空気と接触しないように不活性ガス(窒素)中に保存します。

消火方法;乾燥砂か粉末消火剤をつかって消火する。

水系、ハロゲン化物系は反応するので使用できない

 

 

トリクロロシラン

用途;半導体のシリコンの原料

形態;無色の液体

水にとけるか;溶けない、反応して塩化水素をだす。

有機溶剤にとける?;ベンゼン、ジエチルエーテル、二硫化炭素にとける。

保存方法;密栓、冷暗所で保存する

消火方法;乾燥砂で窒息消火する。

水素化物 等

 

コメント

  1. 乙356併願マン より:

    ~炭化水素表記について~

    こんにちは、試験勉強のためにありがたくサイトを拝見しておりますm(_ _)m

    危険物乙3の表中の有機化合物欄に出てくる水と反応したときの生成物「炭化水素」は、調べてみたら炭素原子と水素原子だけでできた化合物の総称とのことで、エタンやブタンなどを含んでいるみたいですが、過去問にはその詳細のほうが問われていましたので「炭化水素」表記なのが気になってしまいました。

    僭越ながら、下記の例を書き出してみましたので、書き換えのご検討をいただければと思いコメントいたしました。
    ご一考いただければ幸いです。

    (例)
    アルキルアルミニウム+水=炭化水素、ではなく「エタン、エチレンなど」の表記に
    ノルマルブチルリチウム+水=炭化水素、ではなく「ブタン」表記に
    ジエチル亜鉛+水=炭化水素、ではなく「エタン」表記に

    • kiken_man より:

      ぬおおお プロのお方!
      ありがとうございます。
      危険物は過去問公開されないので、どんどん出題感覚ずれていくので助かります!

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